基礎蹴球概論

現代サッカーの技術・戦術分析、練習メニューや指導法の研究

ユーロ2016、予選一巡目で唯一強烈な眠気を誘ったドイツ対ウクライナの一戦

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ユーロ2016、ドイツ対ウクライナは2-0でドイツの勝利。

ドイツの戦い方には注目していたが、非常に合理的。ボールの動かし方、ショートパスとロングパスの使い分け、ギャップへの侵入・突破など、すべてお手本通りといった形で、技術的にも判断的にも精度が高い。

それに対しウクライナはそれなりのゾーンディフェンス。特に完成度が高いわけでもない。

 

一応ゴールシーンだけ載せておく。

 

ドイツは相手がこうしてきたらこうするという対策が完璧すぎて、なんかもう眠くなった。授業中に教科書を読まされている時のような眠気だ。

その戦術や戦術を実行する力は本当に素晴らしく、結果が伴っているという点でも文句の付け所がないのだが...対ウクライナでは特に新しい発見もなく、ただただ眠い。

 

教科書よりもエロ本が読みたい。それが本音だ。

結果を求めながらもお客さんを楽しませることを忘れないというのはどのカテゴリー、レベルでも一緒ですな。

クロアチア、トルコのラフプレーに苦しむもモドリッチのスーパーボレーでドロリッチ

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ユーロ2016、グループDのクロアチア対トルコは1-0でクロアチアの勝利。

トルコは粘り強い守備でクロアチアの攻撃を防ぐも、実力差があることは否めず、なんとか1点で凌いだ形のゲームとなった。

 

決勝ゴールとなったのはモドリッチのスーパーボレーシュート。

 

ゆっくりした助走からの振りの速いシュートでキーパーも反応が遅れてしまった。

ドロリッチガールも濡れる圧巻のゴール。

 

クロアチアの徹底したサイド攻撃

クロアチアは得意の空中戦を生かすサイド攻撃。 前後半で2~30本はクロスを上げたんじゃないかという徹底ぶり。

特に左サイド、インテルのペリシッチからのクロスは質が高く、3点4点入ってもおかしくないくらい決定機を作った。

 

クロアチアはロングスローもある。

 

クロアチアは守備も非常に硬く、他の強豪国との試合が楽しみでならない。

 

トルコも頑張ってはいたが、ファウルでしか止められないシーンも多く、やや力不足。決勝トーナメントへの道のりは本当に険しい。

 

 というかトルコじゃなくてターキーだろ。なぜにトルコ?

 

 

サポーターが激アツのウェールズ、ベイルのフリーキックに大興奮

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ユーロ2016、グループBのウェールズ対スロバキア。

結果は2-1でウェールズの勝利。ウェールズのサポーターが激アツで見ていてすごく気持ちの良いゲームだった。

 

ゲームが動いたのは前半9分、ベイルのフリーキック。

 

インサイドでドライブするボールを蹴るという高度なテクニックもあっぱれだが、もうなんかシュート力ありすぎてどうでもいい。

日本人でもこういうキックが蹴れる人がどんどんでてくるように、スローのやつも載せておこう。

 

 

パスで崩せないならドリブルで侵入

スロバキアは巧みなパスワークで相手陣地への侵入を試みるが、なかなかゴールにたどり着けない。

しかし、60分、右SBの20番の選手の果敢なドリブルでウェールズのブロックをいとも簡単に破壊する。

 

このようにドリブルで2人も置き去りにすることができれば、ブロックなんざ簡単に崩壊するのである。ショートパスでなかなか崩れない時はドリブルでの侵入も有効だ。

 

一瞬の隙をついてバイタルエリアに侵入したラムジー

同点にされたウェールズだったが、80分、一瞬の隙をついてラムジー(10番)がバイタルエリアに侵入。ラストパスをロブソンカヌがワンタッチで決め、勝ち越した。

 

先日のイングランド対ロシアの記事でも書いたが、単調なビルドアップでゲームが動かない時は、このようなバイタルエリアへ侵入するパス1つでゲームを変わるので、受け手、出し手ともに常に狙っておくよう心がけたい。

ゴールキーパーとの1対1はもはや決定機とは言えないのか

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ユーロ2016、グループAのアルバニアvsスイスの一戦。結果は1-0でスイスの勝利。

お互い多くの決定機を作るもゴールキーパーの好セーブに阻まれた。

 

スイスは開始早々にコーナーキックから先制。このゴールが決勝ゴールとなった。

キーパードンマイ。

 

ゴールキーパーとの1対1はもはや決定機とは言えないのか

さて、本試合の鍵となったのがゴールキーパーとの1対1である。

本ゲームでも3回、ゴールキーパーと1対1になるシーンがあったが、全て失敗に終わった。

以前、ゴールキーパーとの1対1を制するためのポイントを記事にしたのだが、やはりまだまだ洞察が浅いようである。


各国ハイレベルなゴールキーパーを揃えているので、今大会を通じてゴールキーパーとの1対1について、もう一度分析しようと思う。

 

とりあえず本試合でのゴールキーパーと1対1のシーンを見てみよう。

まずは前半、アルバニアの選手がCBの2人の間を抜けて1対1を迎えるも、キーパーの足に当たり、失敗。

この1対1に関しては、正直そこまで難易度は高くない。

ゴールキーパーはゴールエリア内まで入っているし、ドリブルなしでシュートを打てる状態だ。

シュートコースもファーで問題なく、少しだけ浮かせてキーパーの足の上のコースにシュートが打てればというところ(まあでもそれが難しいんですよね)。

 

2つ目はスイスのチャンスだが、これを決めるのは相当難しい。

 

トップスピードでのドリブル 、右後方からDFも来ているため、右にかわすこともできない。ゴールキーパーの飛び出しも完璧。

可能性があるとすれば、もうワンドリブル外に出て、ニアに打つフリをしてチップキックで上を通すとか。これを決めれたら本当のストライカーですね。

 

最後はもう一度アルバニアのチャンス。 

DFから追われていないため、歩幅を調整する余裕こそあったが、超ナイスセーブ。股もきれいに閉じられている。

 

ただ、シュートは若干正直すぎたかもしれない。

このキーパーの動きをみるとわかる通り、ゴールキーパーはやはりシューターのフォームを見て重心を移動している。

なのでこういう時は、体を開いてニアを打つフォームでファーに打つと実はけっこう入る。

 

それにしてもゴールキーパーのレベルが本当に高い。

今の時代、ゴールキーパーとの1対1はもはや決定機とは言えないのかもしれない。

 

おまけ:リヒトシュタイナーのインサイドへの侵入 

最後におまけとして、 リヒトシュタイナー(2番)の動きがためになったので載せておく。

 

スイスのSBは基本的にタッチライン際で高い位置をとっているのだが、このシーンではSBのリヒトシュタイナーがインサイドに侵入した。サイドに張っていたシャキリ(23番)に2人のDFがひきつけられ、結果リヒトシュタイナーが中でフリーでボールを受けることができた。

こういったイレギュラーな動きがあると相手も予測ができなくなるので、ビルドアップの戦術として、非常に参考になるプレー。

 

ユーロは学びが多い。幸せ。

イングランド、教科書のようなサッカーを展開するもロシアのクセがすごくてドロー

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ユーロ2016、グループBのイングランドvsロシアは1-1のドロー。

イングランドは現代サッカーの定番ともいえるような1-4-3-3のフォーメーション、ショートパスとロングパスをうまく織り交ぜたビルドアップで再三サイドからゴールに迫るも、ロシアの長身DF陣にゴール前を固められ、なかなか決定機を作り出せず。

 

試合が動き出した72分、トッテナムのダイアーのフリーキックは見事だった。

というかこういう試合は本当にセットプレーじゃないとなかなかゴールが決まらない。

 

 

ロシアはワントップへのロングボールと突破のサイドチェンジ

対抗するロシアは22番の長身FWへのロングボールからセカンドボールを拾い、シンプルにゴールに迫る。

 

22番の身長のクセがすごいため、低リスクで簡単にフィニッシュまでいけてしまう。

もしくはゆっくり後方でボールを動かしてからの突破のサイドチェンジ。

 

 

ロシアはアディショナルタイム、コーナーキックのこぼれ球からファーへのクロスで得点。相手の視野を奪ったナイスゴールだった。

 

クロスの定石としてまずニアというのがあるが、正直ニアへのボールは視野の範囲内であるし、CBが対応できることから、意外と得点に結びつかないことが多い。

ファーへのクロスは相手の視野を奪うことができ、またSBが空中戦に弱いチームも多く、特に育成年代では得点につながりやすい。

 

おまけ:バイタルエリアへ侵入するパスは試合の中だと難しい

ダイアーが見せたバイタルエリアへ侵入するパス。 

 

小学生、中学生でも4v2のボール回しをやっていると簡単にこういうパスを身につけることができる。

サイドに出す振りをしてフックで間を通す。

 

ただこれが試合になるとなかなかうまくいかない。特に受け手が感じてないためにパスミスとなってしまうことが多い。

共通理解、コミュニケーションは大事。

 

クセがすごいの元ネタはこちら。

 

 

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競り合い時は相手の飛ぶ直前のタイミングでぶつけると強いやつにも勝てる

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いよいよ開幕したユーロ2016。

今回は開幕戦のフランスvsルーマニアで見られた競り合い時のテクニックについて。

なお結果は2-1でフランスの勝利。

 

競り合い時は相手の飛ぶ直前のタイミングでぶつけると強いやつにも勝てる

自分より体の大きい選手に競り合いで勝つには、ジャンプする直前に体をぶつけるといい。ジャンプする直前はボールウォッチャーになっているため、外からの衝撃が予測できず、バランスを崩しやすい。

ただしあまりにも強くぶつかりすぎるとファウルをとられるので注意。

 

どのプレーも若干ファウルっぽいが、実際には審判はどれもファウルを取らなかった。

 

 

フランスvsルーマニアのゴールシーン

先制点となったジルーのヘディングシュート。

 

ルーマニアはPKを決め同点。

 

決勝ゴールとなったパイェットのスーパーゴール。 

 

コパアメリカもいいが、やはりユーロはどの試合も見逃せない!

「見守るコーチング」は何も教えないということではない

振り返ってみると、自分が選手時代に出会った指導者というのは「見守る」ことを大切にしていたと思う。

指導者になってからそれは強く感じている。

 

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